カテゴリ:colore( 14 )
花の色を
不様に散り乱れるなら
強い風に掠われるように
一瞬で無に帰す事

そんな事
望むなら
願うなら
先を思えるなら

けれど
其れ統べて
花咲いてから
決める事でしょう

どんな 色で
どんな 形で
どのように薫るの

きっと
咲いたなら
見て
欲しいでしょう

だから生命
祈るように
花開くでしょう

「ちゃんと咲けたね」

笑いかけて
其の指で
触れられたい

其の為に
未だ生命
生き急ぐでしょう
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by are-fujiwara | 2010-12-26 20:10 | colore
グラファイトステージ
開いた本に指を差し込んで
文字を追うことをやめる

昨日デスクの引き出しに仕舞ったものが
悲しみで
あったなら
漏れ出していないだろうか
そんなものより大事な企業秘密を
汚しては
いないだろうか

雲は無くてもグラファイト
街が同化してしまいそうな一日

冬が帰ってきたとき
塞ぐものは
内なるものに他ならず
25号線
南下したがる車の列に
便乗したいと
灰色の煙を吐き出す男の人
五分後は勇ましく
喫煙室を出て行って
音声だけの合戦に臨むしかないんです

もうすぐ其処
昨日デスクに仕舞ったものが
誰かに知れると厄介だから
早めに確かめて
万が一なら拾い去る
今日は私ではない誰かが座るから
その前に

許せないくらい汚いものに
誰かが気づいてしまわないように
詰まらないだろう自尊心が
無様に話しかけたりしないように

でもそんなもの
見えはしないのだけれど
隠してしまったと思ったから
そもそも間違いであったのだと

ほんの少し気に留めながら
あと30秒
指を挿し抜いて
一つだけ文章を追う

今日これから
最初に話しかけられたら
まずはそれを始まりにして

グラファイトステージ
限りなく色が無く
だから無機質で不自由で
一見自由に見えなくも無い朝に
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by are-fujiwara | 2010-11-28 16:16 | colore
夜の群青
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陽の光に憧れて
温かいものに触れたくて

でも毎日は目まぐるしく
現実感に飽和していくほど
寂しいと楽しいが
入れ替わり立ち代り
そんな風に
徒に日々は過ぎて
本当の願いが遠くになりそうで
実はとても怖くって
けれど詰まらないなんて思えない

車窓に映る自分が誰か
時々わからない事があるけれど
今は誰でもない
からだろうか

夜の群青に星はなく
古い物語は読めなくて
海は無くて川が無くても

静かに続く日々の中に
その先に
少しの過去を織り交ぜて
もっと温かい場所に
憧れ続けて
その勢いで進んでいける

一つの空と
朝と昼と夜と
群青がある
それだけが変わらない事実
其のことに
思い出したように安心を覚えて

夢の無い眠りにつくのだ



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by are-fujiwara | 2010-10-09 18:42 | colore
記憶色
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もう随分時も経ち
あの時の会話の内容もおぼろげです

光景だけが鮮やかさを増し
刻 短く
なお 強まる彩度で
記憶の波に揺蕩(たゆた)っています

「本当」を隠して
思い出は綺麗に出来上がりました




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by are-fujiwara | 2008-10-04 21:18 | colore
ソライロ
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一人でいきてはいけない

証明してみせたい

さもしい自分を
抱きしめてあげなくては

いけない

余力なんてない

必死に届かない

それが哀しくない事に
ときどき狂おしく惑いながら

「君は大丈夫だ」と

自分のような 
誰かに
微かな熱で
また繰り返す

それは希望などと
たいそれたものではない

願望だなどと
声を張り上げるつもりもない

儀式でもないし
ましてや呪いなどでも

決して
ない



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by are-fujiwara | 2008-08-16 01:00 | colore
ミズイロ
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そのような歩き方を
望んだのだから
どのような発言をも
白々しい
なんて
思ってはいけないな

「本当は」

なんて
後で言うのは無しである





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by are-fujiwara | 2008-08-16 00:16 | colore
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わざと遠ざけたり

時折強く欲したり



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by are-fujiwara | 2008-05-31 00:02 | colore
静かではない青
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少しずつ欲張って

溢れる寸でで

呼吸を止めて

静かではない青




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by are-fujiwara | 2008-05-30 00:17 | colore
其の伍
怒って飛び出して
途方に暮れていても お日様が沈んだら
お家に帰ろう

温かい橙色のにおい

みんなのお家に灯って

君が見せた
小さな嘘は
許してしまおうと思う

ああ

僕の背中を抜けて
今 星が駆けていったよ

さあ 祈ろう

大きな旅など到底できないけれど
丘の上 僕の家まで続くような

灯みたいな祈りをともそう

僕らはしあわせに生きていく事ができるね

足りない言葉は
どうか 一緒に探していこうね

わかりにくい愛でいいから
想う事をやめないでいようね


湯気のたつ
紅茶を注いで その隣

小さく笑う君がいて
消えないカラリスの灯火


まるで物語だ
とびきり現実的な

本当は続いていた
昨日までも
今日も
明日からも


悲しい嘘など
困った事など

どうか
どうか

君にやってきませんように


もしそれらが君を包み込んでしまっても
僕が隣にいますように

ジッポライターで 小気味よい音を立てて
カラリスに火を灯してあげられますように





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by are-fujiwara | 2006-04-27 01:46 | colore
涙の森
かくれんぼの途中で
迷い込んだ森の奥

泣かない少女

木漏れ日に照らされた青白い腕


詠唱の永い
古い魔法

まるで 歌だね


彼女は魔法使い
この世界で最後の眷属

僕は生まれてから何度目かの
涙を流す事になる


木々に実った
落し物の涙たち

彼女は
それを還すための魔法を詠う


心病んだら
ここへいらっしゃい

立ち止まったら
ここへいらっしゃいい


ガラスの森の奥の奥

獣道抜けて
風が吹く
微かな匂いを辿ればいいんです

失くした涙に出会えるでしょう


たくさん泣いたら
落ち葉の中で
眠ればいい

生まれる前のように




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by are-fujiwara | 2006-04-23 01:53 | colore