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グラファイトステージ
開いた本に指を差し込んで
文字を追うことをやめる

昨日デスクの引き出しに仕舞ったものが
悲しみで
あったなら
漏れ出していないだろうか
そんなものより大事な企業秘密を
汚しては
いないだろうか

雲は無くてもグラファイト
街が同化してしまいそうな一日

冬が帰ってきたとき
塞ぐものは
内なるものに他ならず
25号線
南下したがる車の列に
便乗したいと
灰色の煙を吐き出す男の人
五分後は勇ましく
喫煙室を出て行って
音声だけの合戦に臨むしかないんです

もうすぐ其処
昨日デスクに仕舞ったものが
誰かに知れると厄介だから
早めに確かめて
万が一なら拾い去る
今日は私ではない誰かが座るから
その前に

許せないくらい汚いものに
誰かが気づいてしまわないように
詰まらないだろう自尊心が
無様に話しかけたりしないように

でもそんなもの
見えはしないのだけれど
隠してしまったと思ったから
そもそも間違いであったのだと

ほんの少し気に留めながら
あと30秒
指を挿し抜いて
一つだけ文章を追う

今日これから
最初に話しかけられたら
まずはそれを始まりにして

グラファイトステージ
限りなく色が無く
だから無機質で不自由で
一見自由に見えなくも無い朝に
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by are-fujiwara | 2010-11-28 16:16 | colore
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